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5. シキザクラのアップ。和紙のふるさとにて。 1999.11.21--愛知県小原村(30K) この写真は、フィルムカメラとFUJICHROME VELVIA50を用いて撮影。 |
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6. 前洞のシキザクラ。樹齢100年以上と高齢だ。樹勢が弱まってしまっているようで、花の数が少ない。 1999.11.21--愛知県小原村(80K) |
7. 夕方のやわらかな光の中のシキザクラ。 1999.11.21--愛知県小原村(87K) |
愛知県小原村には、群馬県鬼石町と並んで、秋・冬に咲く桜がたくさんあるという。
その小原村で桜が見頃になったと聞き、ちょっと期待しながら訪ねてみることにした。
東京から、1日数本しかない豊橋停車の貴重なひかり号に乗車。休日だから、ビジネス客がおらず空いているだろうと思っていたらそうでもない。5分前にホームに行ったらすでに自由席は立ち客でいっぱいだった。結局静岡まで席に座ることができなかったので、大切な昼寝の時間が少なくなってしまった。
豊橋から東海道線の新快速で岡崎へ、更に愛知環状鉄道に乗り換えて豊田市の新上挙母駅で下車。レンタカーの営業所で新型のVITZという車を借り、いざ出発。豊田市は車の街のせいか、ドライバーのマナーが良くて走りやすい。VITZは小型の割に室内が広く、走りもきびきびしていて悪くない。
小原村に入った途端、民家や道端に桜が見え始めた。中には満開のソメイヨシノと変わらないくらい華麗に花を付けた桜もあり、季節が一気に進んで春になったのではないかと勘違いしそうなぐらいだ。
シキザクラは、マメザクラとエドヒガンという桜の交雑種である。昔ひとりの医師が名古屋方面から苗を求めて植えたのが始まりで、その木が親木となって小原村内に広まったと言われている。シキザクラは村の木に指定されている。
小原村のシキザクラは、秋の彼岸頃から1月頃までと、春に花を付けるという。
村役場の隣にある村民運動広場では、四季桜まつりが行なわれていた。20基ほどのテントが張られていて、おでんなどの食べ物や農産物などが売られていた。私はわき目もふらずに桜の元へ急ぐ。
桜園にはもみじが数本植えられている。もみじもちょうど真っ赤に色づいていて、見頃の桜とあいまって季節を超越した不思議な光景を作り出している。
この後、緑の公園と和紙のふるさとを訪ねたが、太陽が山に隠れてしまい、桜に日が当たらず写真が撮りにくくなってきた。
前洞(まえぼら)集落には、樹齢103年というシキザクラの古木がある。現所有者の祖父が日露戦争で戦死し、その忠魂碑の建立と同時に植樹された木という。愛知県の天然記念物に指定されている。
枝張りも樹高も6,7mはあるだろうか。かなりの大樹だ。木肌がかなり荒れており、木の年齢を感じる。西側に山を控えた場所に立っていて、すでに日が当たらずいい写真が撮れなかったのは残念だった。
日没後は足助町に移動し、香嵐渓の紅葉のライトアップを楽しんだ。今年の秋は比較的暖かく、紅葉はやや遅れているという。まだ色づいていないもみじが多く、少しがっかりした。
でも、あまり欲張ってはいけない。桜が見事だったから、今回の旅は成功だったと言えるだろう。
今日の昼寝:行きのひかり号の中で20分ほど。本当は1時間半は寝るつもりだったから、静岡まで席に座れなかったのが残念。
今日のレンタカーでの走行距離:83Km。
今日の宿:あすけ里山ユースホステル。このユースホステルでは、森の間伐や炭焼きなど、昔の人がやっていた作業を地元の方と一緒に体験できる行事を時々開催しているそうだ。私も自然や土と触れる機会の少ないので、いつかこうした体験をしてみたいものだ。
来週は芋煮会を行なうという。