2007年2月25日(日) 晴れ 茨城県日立市 日高交流センター、日高中学校、日高小学校、多賀市民プラザ、かみね公園、石内地区 |
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11. 公園に植えられていた幼木。 ここには3本の日立紅寒があった。 たくましい古桜が幼木を見守る。 2007.2.25-茨城県日立市 石内(60K) |
実家の近くである茨城県日立市の日立紅寒桜が見ごろになったと聞き、出かけてみることにした。
日立紅寒として昨年品種登録もされた、日立市固有の桜だ。
1月下旬に水戸で見たのは冬咲きの桜、そして今日見るのは早咲きの春の桜だ。やっと春がめぐってきたのだという実感が湧く。
まずは日高交流センターへ。ここには日立紅寒桜の原木がある。40年ほど前に近くの小木津駅に植えられたもので、枝が伸び列車の邪魔をするようになったため2002年に移植された。しかし、翌年に枯れてしまったという。
枯れた幹の一部が残されているが、直径30センチほどもあって、いかに桜が大きかったかを物語っている。枯れたことがとても残念だ。
幸いにもつくばの研究所で組織培養が行なわれ、苗木が保存できたそうだ。
今では原木のクローンが日立市内の約10ヶ所に植えられているという。私が知っているのはそのうち6ヶ所だ。
日立紅寒桜は、カンヒザクラ(寒緋桜)とヤマザクラ(山桜)の交配種と言われている。
従来の桜に比べて何らかの特徴がないと品種登録はなされない。品種登録の説明書きによれば、
寒桜と比較して、花が大きいこと、花の色が淡紫ピンクであること等、
大寒桜と比較して、花の色が淡紫ピンクであること、小花柄の色が淡緑紅であること等
が特徴という。
私の感想だが、寒桜よりもピンク色がやや透明感を持っていて、寒桜よりも落ち着いた印象を与えるように思う。一方、大寒桜よりは花色が濃く、見栄えがする感じだ。
花は少し散り始め。例年3月中旬頃が見ごろというから、今年はかなり早い。時々数羽のメジロがにぎやかに鳴きながらやってきては、花を転々と移動しながら蜜を吸う。
蜜をよく出すカンヒザクラの系統なので、この桜もメジロの格好のえさになるのだろう。
ちょうど交流センターでは音楽のつどいが行なわれていて、たくさんの人が集まっていたようだが、桜に関心を寄せていたのは私とメジロたちだけだった。
2代目にもすくすくと成長してもらい、初代の姿を是非よみがえらせてもらいたいものだ。
近くの横内公園にも植えてあるとのことだったが、こちらは2m弱の幼木で、葉ばかり出している。花芽は膨らんでいるもののまだ咲いてはいない。おそらく幼木なので、木を生長させる葉のほうを先に開いたのだと思う。
数年後に期待したい。
続いて日高中学校へ。裏門からすぐのところに桜があり、門の外から写真を撮る。高さはまだ1m強。20輪ほどが咲いている。こちらにも2羽のメジロがにぎやかにやってきては蜜を吸っている。他に4本あるとのことだったが、場所は分からなかった。
次は日高小学校。校庭のバックネット近くに3本があり、高さは2m弱。3本ともまあまあ花を開いている。ただ、校庭には入れないのでバックネット越しに写真を撮るしかなかった。こちらも計5本とのことだったが、残りの桜は分からなかった。
日高地区を離れかみね公園へ。頂上にあるという「日立市・十王町合併記念」の石碑を探す。DoCoMoの基地局の近くにあった。そして、そばに合併記念で植樹された日立紅寒が。
おお、花がたくさんありなかなか良く咲いている。この木は少し散り始めくらいだ。
結局この日見た日立紅寒桜の中では一番よく咲いていた木だった。
続いて多賀市民プラザ。駐車場に沿って3本の桜が植えられているが、いずれもちょっぴり咲いているだけだ。こちらも将来に期待したい。
ここには染井吉野と思われる巨木が何本もあり、陽春には楽しめそうだ。
最後は石内地区。桜があるといううわさを元にうろうろしていたら、中石内バス停近くの公園に3本あるのを見つけた。どれも高さ2mほど、数輪の花を開いている。近所の方に伺ったところ、「あぁ、あれは桜ですか。他の場所では見ないですね。」とのことだった。
原木がなくなって寂しくなった日立紅寒桜だが、2世たちには是非すくすくと育ってもらいたいものだ。
下はえびのライスロール ライスペーパーでえびを巻いて 油で揚げてある。 (↑49KB) |