モバイラー中ちゃんの気まぐれ桜旅 title

2003年4月14日(月)
曇一時晴れ

兵庫県和田山町竹田城址、立雲峡、
福井県三方町神子のヤマザクラ



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1.
朝の竹田城址から遠方の山を望む。
2003.4.14--兵庫県和田山町竹田城址(36K)
2.
谷を挟んで竹田城址とは反対側に位置する立雲峡より。
下を流れる円山川沿いには染井吉野の並木が見える。
2003.4.14--兵庫県和田山町立雲峡(83K)
3.
半島いっぱいに広がるヤマザクラ。
2003.4.14--福井県三方町神子(75K)
4.
隣の常神集落では、見える山々のそこかしこに
桜が生えていた。
2003.4.14--福井県三方町常神(31K)


竹田城址、立雲峡の問い合わせ先
和田山町観光協会 tel 079-672-3301

神子のヤマザクラの問い合わせ先
三方町商工観光課 tel 0770-45-1111



旅日記

夜明けの竹田城址は、平日にもかかわらずカメラマンでいっぱい。昨日は霧が発生して写真映えしたそうだが、今日はわずかに霞がかかっている程度だ。城址の頂上付近には染井吉野があるが、病気の枝が少し目立つのが残念だ。

谷を挟んで反対側にある立雲峡は、岩がごろごろする変わった地形の中に樹齢300年以上という桜が点在する。若い桜も捕植されている。ただ、どういうわけか元気な樹が少ない感じがする。「但馬吉野」という呼び名があるようだが、本家吉野とはちょっと違う感じだ。
見事に咲いた樹を選びながら写真を撮る。

若狭湾に小さく突き出した常神半島に神子(みこ)という集落があり、半島の斜面いっぱいにヤマザクラが繁殖している。半島の道路の行き止まりにある常神集落も同様だ。「西伊豆みたいだな」と思いながら写真を撮っていたら、漁師らしいおじいさんが興味深いことを教えてくれた。
江戸時代から、神子や常神などの漁村では副業として桐実(ころび)という実が栽培されていた。これは雨がっぱの水をはじく成分として使われたり、近代では印刷インクの原料として用いられた。実は米と同量で取引され、「桐実一俵米一俵」と言われたほどだという。ある家では三俵、またある家では十俵といった具合に、漁業に出られない冬の間の貴重な副収入となっていたそうだ。
漁師は林を切り開いて桐実の畑を作る際、畑の目印や境界線としてヤマザクラを残したという。多少は捕植したものもあったかも知れない。
桐実栽培は明治に入ってからも続けられたそうだ。

ところが、今から50年ほど前に桐実が売れなくなり栽培は廃れる。畑はそのまま放棄されていったが、そこに鳥などがヤマザクラの実を落とし、今の斜面いっぱいの桜になったというのだ。
比較的ヤマザクラが谷に多いのは、谷に桐実の畑が多かったせいだという。

神子の桜はいくつかのガイドブックに紹介されているが、その由来が書かれたものは1つもなかった。おじいさんからは貴重な話を伺った。
その話を知ってから半島を見直すと、また一味違った花見になる。

俳句の季語で「山笑う」というのがある。山いっぱいに笑っている桜に見送られて半島を離れた。


今日の食事
トマト&オニオンの
個性的な料理たち
(↑45KB)

今朝までの睡眠時間:
4時間。生き物としてダメだと思えるくらい(笑)睡眠不足。

今日の昼寝:
神子の近くに車を停めて1時間。寝ていると突然作業服のおじさんが窓ガラスをたたき「ライトがついてるよ」と教えてくれた。半島のトンネルを抜けた後ライトを消さないでいて、そのまま眠ってしまったようだ。すぐにエンジンキーをひねるとセルモーターが多少不機嫌そうな音を立てながらもエンジンに点火してくれて事なきを得る。もしおじさんが教えてくれなかったら、この後不必要なドラマが始まったかも知れない。
睡眠不足だと判断力まで鈍るものだ。気をつけなくては。

今日の自家用車での走行距離:
455Km。いい加減毎日400Km超などという運転生活から脱出したい。

今日の宿:
目的地からはるか手前にもかかわらず中央道阿智パーキングエリアでダウン。



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