モバイラー中ちゃんの気まぐれ桜旅 title

2002年6月16日(日)
曇時々霧、一時雨
午後3時の坪庭の気温は9度

長野県佐久町 北横岳



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1.
霧の中、七ツ池のほとりに咲くタカネザクラ。
タカネザクラは葉と花が同時に開く。
2002.6.16--長野県佐久町 北横岳(33K)
2.

2002.6.16--長野県佐久町 北横岳(66K)
3.
タカネザクラのアップ。
2002.6.16--長野県佐久町 北横岳(49K)


旅日記

昨年桜仲間のMさんから、北八ヶ岳連峰北横岳と山頂近くの七ツ池に桜があるかも知れないという予想を伺っていた。さて、桜は本当にあるだろうか。

ピラタスロープウエイの横岳坪庭(山頂側)駅から、溶岩が固まった歩きにくい岩場で45分ほど苦戦して北横岳ヒュッテに到着。標高差はたった170mほどだから登った高さは大したことはないのだが、歩きにくいのが辛かった。
小屋の周りで桜を発見。桜仲間のMさんの予想は正しかった。Mさんは桜の気持ちが分かる人なのかも知れない。
小屋の方に他に桜がないか伺ってみる。七ツ池のまわりにもあるかも知れないとのことだったので、山頂への道から離れ、先にそちらに行ってみる。

あった。桜だ。しかも歩道のそばに何本もある。
ここにあるのはタカネザクラ(ミネザクラとも言う)。強風や積雪のある厳しい環境に適応し、あまり背が高くならず枝は横に広がる性質がある。花は薄いピンク色。
ここのタカネザクラの花の大きさはまちまちで、先週の旭岳のチシマザクラのように、小さくてすぼみがちに咲く木もあれば、大きめの花をふっくらと広げる木もある。野生種らしく、個性的な咲き方をしている。
七ツ池のすぐそばに生えている桜もある。霧が邪魔をしてなかなかいい写真が撮れない。寒さに震えながら霧が晴れるのをしばらく待つ。

小屋の少年が、山頂のほうにも桜があるとわざわざ私のところに教えに来てくれた。ちょっとうれしかったので、お礼にと思い私の写真を印刷して作った桜のポストカードを手渡す。

七ツ池を離れて山頂方向に歩く。少年の言ったとおりここにも桜がたくさんある。ここも花つきはあまり良くないが、それも山の桜らしさの象徴だ。南峰山頂は少し広い空き地になっているが、そのそばにも桜が群生していた。どの桜も東方向に傾いて生えていた。おそらく西から吹きつける風の力でそうなったのだろう。今日は霧がひどくて山頂からの眺めを楽しむことはできなかった。冷たい風が強くてとても寒い。

結局、小屋の周囲で4本、七ツ池周辺でだいたい15本、山頂までの登山道周辺で13本、山頂で4本の桜を見つけた。昨年訪れた蓼科山では8本の桜を見つけた。今日の北横岳も桜の山だった。きっと両方の山が距離的に近いせいで植生が似ているのだろう。

帰りの登山道を歩いている途中、角を曲がったところで何のまえぶれもなくメスのカモシカに出会った。彼女は登山道の斜面に生えた草を食べていた。距離は約3m。彼女と私は目が合ってしまい、そのまましばらく見つめ合う。あまりに唐突過ぎて私も彼女も微動だにできない。大きい鹿だと体重が200Kmもあるというから、突進されたらひとたまりもないだろうなぁ、とか、登山道は1本道だから回り道できないよなぁとか、このまま山小屋に引き返そうかなぁとかいろいろ考えているうちに、彼女はゆっくりとけもの道に入っていって、そのまま見えなくなった。良かった。
彼女と見つめ合っていたのはわずか10秒ほどだったろうが、ものすごく長く感じた。この周辺に熊がいるかどうかは知らないが、あれが熊でなくてよかった。


今日の食事
変わりそばは青じそ入り。
(↑37KB)

今日の昼寝:
行きと帰りのJR特急あずさ号でそれぞれ1時間半、1時間。

今日のレンタカーでの走行距離:
49Km。
車種はTOYOTA Vitz。

今日の温泉:
蓼科温泉郷の公衆浴場。ちょっとぬるっとする感じの、肌に良さそうなお湯だった。

今日の宿:
東京の自宅。

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