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1. エゾノウワミズザクラ。下のほうの花は少し散り始めている。 2002.5.25--北海道標茶町(70K) |
2. エゾノウワミズザクラのアップ。 2002.5.25--北海道標茶町(52K) |
朝起きたら釧路湿原は薄曇だった。昨日の暗い曇り空よりはいくらかましだ。
午前中は釧路町で桜を探す。人家の庭に満開の桜を見つけたが、幼木だしよい背景もないので撮影をあきらめた。なるほど、この辺りの開花はこれより北に位置する鶴居村や標茶町などよりやや遅いのか。写真は撮れなかったけれど開花時期の確認にはなった。
その後いくつかの湿原の展望台を巡る。何組かのタンチョウのつがいには子鶴が誕生しているそうだが、残念ながら彼らの姿を見ることはできなかった。親鶴は、子供に縄張りを教えるためにあちこち歩き回っている時期らしい。湿原の植物がうまい具合に子鶴の姿を隠すため、たとえ親鳥を見つけても足元にいるはずの子鶴の姿をとらえるのは大変難しい。
昼前から晴れてきた。飛行機の出発まで時間がないため、急いで桜を巡る。
例年であれば湿原の周りのオオヤマザクラがちょうど見頃の時期だが、今年は他の各地と同様桜の開花が早く、すでに散ってしまっている。今咲いているのはエゾノウワミズザクラ(蝦夷の上溝桜)だ。この桜はサクラ属ウワミズザクラ亜属の一種。これまで見てきた桜(サクラ亜属)と違い、垂れ下がったしなやかな小枝にたくさんの花が咲く。でも花は5弁で形は見慣れた桜とほぼ同じだ。
今日は湿原のあちこちでこの桜を見かける。よい構図を見つけるたびに車を停め、カメラを構える。
開花時には、さわやかだがやや強いにおいを発する。昔、アイヌの人たちは、このにおいが悪魔を寄せ付けないと信じ、桜の樹液をとって祭りなどに使ったそうだ。
今日は散り始めのせいか、4年前に見たときほどにおいは強くない。
飛行機の都合で、残念ながら13時前に湿原を離れる。久しぶりの湿原は新しい林道の開通などでちょっと開発の手が入っていた。これからは変化の少ない静かな湿原であってほしいものだ。
白ごはんの上に黒米が載っている。 下はデザートのパニールケーキ。 (↑40KB) |