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1. たった2輪だけ咲いていた桜。 2001.11.10--香川県丸亀市 妙法寺(38K) |
紅葉の写真を撮るために、3泊4日で四国に行くことにした。で、四国に咲く秋の桜も見たいと思って調べた結果、丸亀市の妙法寺にありそうだということが分かった。しかし、何度か現地に電話してみても全く繋がらない。本当に桜があるのかどうか、またあったとしても咲いているのかどうかも分からない。仕方がないので行くだけ行ってみよう。今シーズンは毎週桜を見るという目標を持っているわけではないので、たとえ花がなくてもかまわない。出たとこ勝負だ。
妙法寺は幸いにもJR丸亀駅から近い場所にあった。土曜の夕方だというのにシャッターを閉じた店が多い商店街を歩き、その商店街に面した山門をくぐる。
本堂の左側に樹高2mほどの桜があったが、大きな葉を思い切りたくさん残していてどう見ても春咲きのものだ。今咲いている桜は見当たらない。困った。やはり花はないのか。
たまたまお寺の方が通られたので、桜について伺ってみた。すると、春咲きの桜のすぐそば、かなり低い位置に、2輪だけ桜が咲いていることを教えてくださった。おお、確かに咲いているじゃないですか。
よく見れば、高さ50cmほどの桜の木が春咲きの桜(八重桜だそうだ)から10cmも離れていないところから生えている。大きさからしてまだ苗木に近いと言える。
お許しを得て写真を撮っていたところ、この苗木をお寺に寄進したというおじいさんから声をかけられた。何でも、数年前に群馬県鬼石町のフユザクラの苗木を取り寄せようとしたが、分けてもらうことができず、関東から別の冬咲きの桜を送ってもらったのだそうだ。
毎年今頃から咲き始め、冬の間も少しずつ咲きつづけ、春には花がやや多くなるという。
桜の種類はフユザクラかシキザクラではないかとおっしゃっていたが、花が八重でピンク色が強く、花柄もやや長く、萼の形がややほっそりしていることから、ジュウガツザクラではないかという私の考えをお話した。
関東からはるばるやってきた秋咲きの桜である。植えられている環境がちょっと気になるけれど、長生きをしてほしいものだ。
桜旅としては1998年以来3年半ぶりの四国訪問となったが、いい出会いがあって良かった。
丁寧に調理したおいしい駅弁。 (↑27KB) |