2002年に続く桜のシーズンが始まった。鎌倉の瑞泉寺でフユザクラが開花したのだ。
現在日本にある大部分の桜は、初春、春、そして初夏(本州の高山部や北海道など)に花を咲かせる。
でも、約10種ほどの桜は秋や冬に花をつける。それらの桜と春咲きの桜を合わせれば、桜のシーズンは秋から次の年の初夏まで続くことになるのだ。
桜は夏の盛りに花芽を作るからこの時期だけは咲かない。その時期を除けば、桜のシーズンは9月下旬から翌年の7月(年によっては8月上旬)まで約10ヶ月にわたって続くのだ。
さて、2ヶ月ぶりの桜旅である。
一昨年も昨年も、シーズン最初に見た桜は瑞泉寺のフユザクラである。ちょっと行動としてワンパターンなようではあるが、あんまり気にしないことにしよう。
今日は珍しく一人旅ではない。友人も一緒である。秋の桜はあまりたくさんの花を付けないから華やかではない。私はこれまでの旅でそういうものだと知っているが、果たして彼はがっかりしないだろうか。
瑞泉寺の桜は確かに花を付けていた。だけど、昨年の今ごろに比べてちょっと花が少な目だ。やはり夏が暑すぎたせいだろうか。
ここにあるのはフユザクラ。水戸黄門(光圀)の手によって植えられたと伝えられている。
樹齢は約300年と言われている。太い幹は腐ったために切り倒されてしまい、太さ10cmほどに成長したひこばえがたくさん枝分かれしてそこに花が付いている。
花はかなり白に近いピンク色で、花弁は5枚。大ぶりの花もあり見栄えがする。
友人に感想を聞いたら「確かに咲いてますねー」と言いながら盛んにシャッターを切っていた。写真好きの友人だから、珍しい被写体としてそれなりにフユザクラに関心を持ってくれたらしい。良かった。
瑞泉寺でのんびり写真を撮った後、昨年も瑞泉寺の後に立ち寄った報国寺に行ってみることにした。
昨日桜の咲き具合を問い合わせたところ、「全然咲いていません。やはり10月に入ってからですね」と言われ、立ち寄らない予定にしていたのだが、実際に見てみると2,30輪も咲いていた。とは言え、昨年よりもかなり花は少ない。
ここにあるのはジュウガツザクラ。本来は八重なのだが、早い花のせいか5弁のものが多い。花の色はやはり白に近いピンク色。お寺の方によれば、例年だと10月いっぱいは花を付けているそうだ。この木は春には咲かないという。
お寺に着いたのが16時の閉門の10分前だったので、あわてて写真を撮り、その場を後にした。
一昨年(38週)、昨年(42週)と2年続けて、毎週桜を見る「毎週桜旅」をしたが、今シーズンは毎週にこだわらず、ちょっと気楽に桜を訪ねてみようと思う。
さて、これからどんな桜に出会えるだろうか。
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