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1. かなり遠い枝で花が咲いているため、 写真の構図がよくないのはご勘弁いただきたい。 2001.6.24--長野県小谷村 栂池自然園(59K) |
2. 枝は根元で四方に分かれて低く横に伸びている。 枝張りの直径は5mもあろうかという老木だ。 2001.6.24--長野県小谷村 栂池自然園(79K) |
今週は仕事が忙しく、木曜日にはとうとう半徹夜になってしまった(タクシーで自宅に帰り着いたのは午前4時20分。前日は偶然にも夏至で、すでにかなり空が明るくて寝るのがむなしかった)。
こんな状態で桜の開花情報を十分に調べることができておらず、今週こそあきらめざるを得ないか、と思っていたところ、以前奥立科の桜を教えてくれた友人が候補地リストをくれた。地獄に仏とはこのことだと感謝しつつ、片っ端からリストをもとに電話をしたところ、信州栂池で咲いていることが分かった。
東京を出る時は小雨、白馬駅に着いても天気雨で、栂池の天気には期待していなかった。ゴンドラリフトもロープウエイも雲の中で、やはり天気はだめかと思っていたが、ロープウエイの終着駅で降りると空は晴れていた。雨雲よりも高い場所に登ってしまったらしい。
栂池自然園は標高1800〜1900mの場所に広がる高層湿原だ。1周6Kmの木道が敷かれており、今はミズバショウが真っ盛りだ。雲の上に出たため天気も良く、すぐ後背に雪をかぶった北アルプス連峰が迫り、天国の花園とはこういう場所かと思わせるぐらい素晴らしい風景だ。
でも、そればかりに見とれてはいられない。私は桜を探さなくては。
最初にビジターセンターの方が教えてくださったのは、木道から10mほど離れた満開のタカネザクラだ。確かに遠目に見ても花はいっぱいついている。でも、木道と桜の間には湿原があり、桜に近付くことはできない。いい写真も撮れない
もう一度ビジターセンターに戻り、他に桜はないかと尋ねると、別の木道のそばにもタカネザクラがあるとのことで、もう一度湿原に舞い戻る。
あった。確かに桜だ。しかも、枝張りの直径が5mはあろうかというどっしりとした老大樹である。1本1本の枝は、根の近くで直径20cm程度はありそうだ。花は南側の枝で開き始めたばかりといった感じだ。
根室の清隆寺で見た樹齢百年以上と推定されるチシマザクラ(タカネザクラに近い種類)よりも二回りぐらい大きい。雪深い厳しい環境でよくここまで育ったものだと感心してしまう。桜から生きるエネルギーを分けてもらいたいとさえ感じる。
日帰り旅行の悲しさで、滞在約2時間でここを離れなくてはならなかったが、すばらしい桜と夢のような光景に出会えた。帰路のJR大糸線の車窓から眺めた木崎湖や安曇野の風景も素敵だった。満足な旅だった。
毎週桜旅は40週の大台に乗った。
さて、来週も桜は見つかるだろうか。
お弁当もおにぎりもおいしかったのだが...。(↑27KB) |