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1. ジュウガツザクラ。背景に見えるのは柿の実。 2000.10.22--千葉県佐倉市 川村記念美術館(75K) |
2. ジュウガツザクラ。 2000.10.22--千葉県佐倉市 川村記念美術館(82K) |
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3. ジュウガツザクラのアップ。見る者の心の中が暖かくなるようなピンク色をしている。 2000.10.22--千葉県佐倉市 川村記念美術館(32K) |
川村記念美術館のジュウガツザクラの花がそろそろ終わりと聞き、急いで訪ねることにした。
そういえば、昨日のTVのバラエティ番組の占いで、私の星座である獅子座のラッキープレイスは「美術館」になっていた。誰かと素敵な出会いでもあるのだろうか。
JR佐倉駅から無料の送迎バスで川村記念美術館へ。
川村記念美術館は、大日本インキ化学工業株式会社がグループ会社と共に収集した美術品を公開するために設立した。美術館の他、広い敷地内には野球場やテニスコート、散策路、大きな庭園などが設けられている。隣接する総合研究所と併せると、敷地面積は約9万坪もあるという。
川村というのは、大日本インキ化学工業の創始者の苗字らしい。
バスからは20人ほどが降りたが、ほとんどの人は入場券を買い美術館の建物に向かう。私はその流れから外れ、ひとり散策路を歩き進む。
散策路に沿って、春咲きのソメイヨシノなどの桜がたくさん植えられている。美術館のパンフレットに載っていた春の桜の写真はなかなか素敵だ。
野球場のそばの池のほとりでジュウガツザクラを見つけた。4,5本はあったと思う。どの木もそれほど大きくはなく、花付きもあまり良くない。
だが、事務室の建物の横に1本だけあるジュウガツザクラは、樹高が3,4mあり、たくさんの花をつけていた。ジュウガツザクラとしては花付きがいいほうだと思う。
あいにくの曇空のため花の色はあまり冴えないが、いろんな方向から桜を愛でて楽しんだ。
昼食の後、1時間だけ美術館内を見学した。この美術館は、モネの「睡蓮」やルノワールの「水浴する女」など、美術の教科書に載っていそうな有名な絵を所蔵していてちょっとびっくりだ。レンブラントの絵もあり、有名な「夜警」そっくりの暗めの色遣いで彼の作と分かる。
美術館の中で、これは、と思ったのが、橋本関雪の「秋桜老猿図」という日本画だ(ここでの「秋桜」はコスモスのことではない)。老いた猿が木の枝に登り、獣とは思えないほど深いまなざしでこちらを見つめている。その傍らには、秋だというのに花を2輪だけつけた桜の枝がある。狂い咲きなのか、秋咲きの種類なのかは分からなかった。一重でよく開いた花だったから、仮に秋咲きの桜だとすればフユザクラだろうか。
ほんの少しだけ咲いた花が、厳しい冬の到来を感じさせる。
結局素敵な人との出会いはなかったが、よく咲いたジュウガツザクラと関雪の桜に会えて、幸せな週末旅行だった。
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今日の宿:東京の自宅。