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| 1. 瑞泉寺のフユザクラ。去年に比べて花付きがいい。 2000.9.24--鎌倉市 瑞泉寺(77K) |
2. フユザクラのアップ。 2000.9.24--鎌倉市 瑞泉寺(59K) |
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| 3. 東慶寺のジュウガツザクラ。こちらも去年に比べて花付きがいい。 2000.9.24--鎌倉市 報国寺(76K) |
4. ジュウガツザクラのアップ。蜜が出るのかアリが花を渡り歩いていた。 2000.9.24--鎌倉市 報国寺(50K) |
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| 5. 東慶寺のジュウガツザクラ。ここだけは去年と同様花付きがあまりよくない。 2000.9.24--鎌倉市 東慶寺(58K) |
再び桜のシーズンがやってきた。
以前にも書いたが、桜の花にとって1年の始まりは夏である。盛夏のうちに新しい花芽が作られるからだ。
現在日本には約350種類の桜がある。大部分の桜は、花芽ができた後冬にかけて一旦休眠し、次の春になってやっと花が開く。しかし、約10種ほどは秋や冬に花をつける。これらは、花芽が作られてもほとんど休眠せずにすぐに咲くのである。
秋や冬に咲く桜は全国約150ヶ所ほどに散在していて、これと春咲きの桜を合わせれば、花芽が作られる夏を除いて全国のどこかで桜の花が咲いていると言える。このことに気付いた私は、昨シーズンに「毎週桜旅」というコンセプトのもと、全国の桜を秋から翌春まで38週に渡って毎週追いかけた。初日が1999年10月10日、最終日が2000年6月24日だった。
毎週桜を見るのはかなり辛いことだったし、毎週見ることを優先するあまり、魅力的な場所をいくつか外さなくてはならなかったので、今シーズンは毎週行くことにこだわらずのんびり週末旅行をしたいと思っている。
鎌倉のいくつかの寺院で桜が咲いたと聞いた。昨シーズンの最後の花見が6月24日だったから、ちょうど3ヶ月の間をおいて次のシーズンの旅が始まることになる。
今日も昨年同様瑞泉寺からスタート。
ここのフユザクラは、水戸黄門（光圀）の手によって植えられたと伝えられている。樹齢は約300年と言われているが、太い幹は腐ったために切り倒されてしまった。太さ10cmほどに成長したひこばえの先に花が付いている。
花はかなり白に近いピンク色で、花弁は5枚。あちこちにぽつぽつと付いている程度だが、去年よりも花は多い。例年よりもやや早めの開花だという。夏が暑くて花芽がよく育ったということだろうか。
境内のあちこちから、まだツクツクボウシの鳴き声が聞こえる。気温も30度近くまで上がっていて、今朝までの雨の湿気も残っておりかなり蒸し暑い。こんな状況下で桜を見るのはやっぱり不思議な感じだ。
このフユザクラは9月半ばから4月初旬まで少しずつ花を付けるそうだ。ただ、春の桜ほどの華やかさは期待しないほうがいいかも知れない。
次は報国寺。
報国寺のジュウガツザクラは本堂の手前にある。春の桜に例えれば、6，7分咲きといった感じだ。こちらも去年より花付きがいい。
桜の下をたくさんの観光客が行き交うが、多くの人は首をかしげながらもこれを桜だと思わないで通り過ぎていく。
私は少しだけ親切心を起こして、撮影の合間を見ながら桜の種類や花期について観光客の方々に教えて差し上げていた。
とある中年男性と若い女性のカップルが、私がカメラを構えているにもかかわらずそこに割り込んできて記念写真を撮っていった。一言「いいですか？」ぐらい言って欲しかったなぁ。結局私は彼らが去るまでの1,2分カメラを持ったままの格好で待ち続けなくてはならなかった。女性のほうはずっと花の前で写真を撮っている私に何か問うたげだったが、私はちょっと意地悪をして桜のことを教えてあげなかった。
ジュウガツザクラは八重咲き。花の色はやはり白に近いピンク色。お寺の方によれば、例年だと10月いっぱいは花を付けているそうだ。この木は春には咲かないという。
バスを2本乗り継いで北鎌倉にある東慶寺へ。
東慶寺は瑞泉寺と並ぶ花の寺として知られている。
ジュウガツザクラは、山門の後ろと、講堂の向こう側の2ヶ所にあった。だが、花つきは去年と同様にあまり良くない。ちょっと残念だ。境内のあちこちからツクツクボウシの大合唱が聞こえる。季節感を超越した観桜となった。
さぁ、こうしていよいよ20世紀から21世紀にまたがる世紀越えの桜のシーズンが始まった。
今シーズンはどんな桜との出会いがあるだろうか。
とても楽しみだ。
今日の宿：東京の自宅。
