汚い格好と汚い顔で写っていて申し訳ない。私が持っている、か細い小枝が桜の苗だ。 1998.5.29--北海道釧路町仮監峠 ↑ click photo(95K) |
以前釧路湿原とうろユースホステルに宿泊したときに、トラストサルン釧路という団体の主催で、湿原保護のための植林ボランティア活動が行なわれることを知った。湿原の周囲の丘陵地に広葉樹を植え、水源となる林を増やすことが目的だ。植える木は何種類かあるが、その中に桜が混じっていると聞き、桜の大好きな私も参加させていただくことにした。
湿原の自然の豊かさに感動し、それを守りたいと思ったことも確かだが、これまでに見てきた全国の桜に感謝し、少しでも桜を増やすお手伝いができればうれしい。
当日はいい天気になった。日差しは強いが、風は涼しくて活動しやすい。
今日は、ユースホステルのスタッフと宿泊者の有志6人でチームを組んで参加する。
まず、自分たちが担当する区画(9m×6m)を決め、一面に生えた笹を鎌で刈り取る。次に苗を植える穴を掘る。笹の根が土の中を縦横に走っていて、穴を掘るのは容易ではない。そして、15本の苗を植え、近くの沢から汲んできた水をかけておしまいだ。
こういう作業に慣れないせいもあって、6人でやって、3時間もかかってしまった。
作業チームのみんなは苗の選択を私に任せてくれた。残念ながら、準備されたオオヤマザクラの苗の本数が少なくて、1区画当たり1本だけということだった。私は一番元気そうな苗を選んだ。その他には、シラカバ、イタヤカエデ、そして紅葉の美しいナナカマドの苗をもらった。
普段使わない筋肉を植林で酷使したものだから、作業が終わる頃にはくたくたになってしまった。斜面に座って涼しい風を受けながら食べたおにぎりがおいしかった。
今日は1区画に15本の苗を植えたのだが、相対的に弱い樹種や弱い苗は、徐々に自然淘汰が進んでしまうらしい。時には、鳥や鹿に食べられてしまうこともあるそうだ。また、これまで日本各地で桜についてのいろいろなお話を伺ってきたが、それによれば、桜はデリケートなので苗が成木になる確率はあまり高くないようだ。だから、今日植えた桜も、もしかしたら成木にはなれないかも知れない。
だけど、あまり深刻に考えないようにしよう。何十年か後に、私たちが植えた桜が見事な花を咲かせるという夢を、心の片隅にずっと持ち続けていたい。
今日の食事
昨日の走行距離:355Km。
今日の走行距離:97Km。今日の夕方、私の車の走行距離が10万Kmを越えた。購入してから3年半だから、ペースはちょっと早めかも知れない。10万Kmを越えても、車はすこぶる快調だ。
今日の宿:釧路湿原とうろユースホステル。