2005年5月4日(水) 晴時々曇
秋田県角館町、
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今朝も5時に起き、角館武家屋敷の枝垂桜を撮る。この時間でもすでに観光客やカメラマンが何組も出没しており(私もその一人だが)、人影が入らない写真は撮りにくい。
地元の方によれば、今年の枝垂桜の花付きは良くないらしい。角館の枝垂を撮るのは4回目だが、なかなかよいチャンスに恵まれない。
一方、桧木内川沿いの桜並木はかなり状態がいい。花びらもほとんど散っておらず、まさに見頃といえる。約2Kmほど400本ほどが植えられている。
角館の桜は手入れがよいことで知られている。確かに病気の枝はほとんど見かけない。肥料もやっているそうで、樹齢70年を越える染井吉野も歳を感じさせないほど盛大に花を付けている。
普通、染井吉野は人の手に届く高さに枝を広げない。だが、ここの染井は手入れがいいせいか、あるいは人間が悪さなどしないと信じているせいか、たくさんの木が低い位置に枝を伸ばしている。だから、花を間近で楽しむことができる。
朝9時ごろ、角館の隣の旧中仙町にある八乙女公園へ。こちらはすでに散り始め。少し強めの風が吹くと盛大に花びらが散り、まさに桜吹雪となる。
残念なのは、桜に元気がないこと。病気の枝を持つ木がかなり多い。言い方はきついが、隣接する町どうしでこれだけ手入れが違うのか、と感じる。
2,30台ほど停まれる駐車場も空きが目立つ。桜が元気でないことも花見客が少ない一つの理由ではないだろうか。
続いて井川町の日本国花苑へ。ここには約200種、2000本ほどの桜が植えられている。冬桜や十月桜など春以外の花もあり、約8ヶ月の間桜を楽しむことができると言う。今は染井吉野が終わりかけ、枝垂桜がまもなく見頃、八重桜は咲き始めから満開まで様々、という感じだ。八重で見頃だったのは、太白、思川、有明、一葉などだ。
ここでも枝垂桜の咲き具合が良くないそうだ。去年の台風による塩害が原因ではないかと言われている。なるほど、角館の枝垂の不調もそのせいかも知れない。
次は能代公園。やや冷たい風が吹く中、何組かのグループが花見をしていた。市民のための花見場所という感じで、ほのぼのしていていい。ただ、こちらも多少病気の枝が見える。
きみまち阪に着いたのは午後4時頃。太陽が西に傾き、光の得られる構図が少ないのが残念。染井吉野はまさに見頃。公園内にはぽつぽつとヤマザクラも見られ、こちらも満開になっている。
そして、私が桜の名所の中で最も好きな弘前城に向かう。
カーナビが計算した到着予想時間は18:30。私が撮りたいたそがれ時になんとか間に合うはずだ。だが、途中から乗った東北道の弘前出口で約20分も足止めを食った。2つある料金所のうち1つはETC専用になっており、ETCを利用していない私のような車数十台が1つだけしかない有人料金所に集中したせいだ。これだと、東北道に乗らなかったほうが早かったかも知れない。東北道に乗る手前に、弘前ICが渋滞していることを知らせる表示板が設置してあったら、きっと高速には乗らなかっただろう。
城内に到着した時にはすでに狙い通りのたそがれ写真は撮れなくなっていた。明日再チャレンジするかも知れない。
弘前城の桜は約2300本。最近では5000本、1万本といった桜の本数を自慢している自治体も多い。だが、弘前城が他の名所と違うのは、手入れがとてもよいことだ。施肥や病気の枝の剪定はもちろんのこと、桜の枝が伸びる方向を見定めた上での剪定作業などにも積極的に取り組んでいる。手入れが功を奏して、桜は元気で花付きがいい。染井吉野は1つの花序(花芽)から通常4つの花が顔を出すが、弘前ではそれ以上の木がたくさんあり、中には7つも花を付ける花序もあるという。樹齢100年を越える染井吉野も200本を数えるそうだ。
城の本丸と西側では染井吉野が見頃、東側では散り始めだ。人出もかなり多く、多少アングルが制約されるが、いたしかたない。
本丸をはじめたくさんの場所で宴会が開かれている。そのうちの1つは若者のグループで、どうやらアカペラのサークルらしい。興が乗ってきてゴスペラーズの「永遠に」を歌い始めたが、これがめっぽううまい。特にボーカルの女性と、ベース担当の男性が群を抜いている。感動した私は、桜の構図を探すフリをしながら1曲終わるまで耳を傾けていた。
久々の弘前城で、とてもいやされた感じがした。
明日日中の桜の表情を見るのが楽しみだ。
下左はうまい大阪焼、 下右は焼そば。 (↑45KB) |