2005年4月9日(土) 晴
東京タクシー桜お任せツアー(1)
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今日はかなりぜいたくな旅をする。
東京で約700箇所の桜を知っているという運転手さんのタクシーを借り切って、「東京タクシー桜お任せツアー」を決行するのだ。
午前8時半、約束どおり池袋駅前で落ち合う。桜の研究をされているKさんもご一緒だ。簡単な自己紹介の後、出発。
まずは運転手のMさんが昔住んでいた近所という滝野川へ。お、なかなか素敵な桜並木。
Mさんは昔から花が好きで、以前は滝野川で写真館を開いていたが、東京の花をもっと知りたくてタクシーの運転手に転身したという。お客さんにいろんな場所に連れて行ってもらうので花との偶然の出会いがあるし、非番の日に写真を撮りに出かけやすいから、運転手になって良かったという。桜との出会いがあるなら、私もちょっぴりタクシーの運転手という仕事はいいなぁと思う。
滝野川の桜並木はまだ序の口。野口研究所(元加賀藩下屋敷)と石神井川沿いはかなり圧巻。野口研究所では明日の分の場所取りまでしてあって、すごい人気だということが分かる。石神井川沿いには、珍しくオオシマザクラ系の桜並木があって興味深い。寒冷地で見かけるオオヤマザクラもある。
赤羽台団地では八重紅枝垂が満開。まだ咲いていないものの、ここにはかなり長い八重桜の並木もあった。これからの花時が楽しみだ。それにしても、普通ならよくある染井吉野を選びそうなところだが、八重桜を選ぶとは団地を設計した人のセンスが光る。
Mさんの今日一番のオススメは蓮沼の南蔵院の枝垂桜。桜は確かに素晴らしいのだが人出もすごい。あまり有名なお寺ではないので、きっと地元の方ばかりなのだろう。
タクシーの中では桜についてのいろんな体験談や考えを語り合う。桜の見かたは3人3様でおもしろい。桜博士のKさんは、やはり植物学的な視点で桜を見ていらっしゃるようだ。運転手のMさんは、住宅地のなかにぽつぽつと桜があって、散歩をして楽しそうな場所がお好みらしい。私はと言えば、桜ならなんでもいいとは思っているが、それでも無意識のうちに写真映えのしそうな元気な木を探しているような気がする。
食事をとったのは午後2時過ぎだが、それまでの6時間弱で、写真の通りこんなに素敵な場所を紹介していただくことができた。大満足の旅だ。