2004年6月12日(土) 曇時々霧 北海道厚岸町子野日公園、根室市歯舞 |
2ヶ月前、今日が誕生日という友人(男)が、バースデー割引の航空券を使う北海道旅行に誘ってくれた(誕生日を迎える本人を含めて、4名まで利用可能)。場所は私の好みでよいというので釧路にさせてもらった。去年の6月下旬に、釧路から約140Km離れた根室市歯舞のチシマザクラを見ることができたからだ。この時は少し遅めの訪問だった。
友人に誘われた手前、果たして桜の見ごろにあたるだろうかと2人分の心配をしていたが、出発2日前に去年と同様の新聞記事が出てほっと一安心。
霧が濃い中慎重に運転し、根室に向かう前にまず厚岸町の子野日公園に立ち寄る。
ここには遅咲きのミヤマザクラが5本ある。ミヤマザクラは、桜前線より半月から1ヶ月近く遅く咲く。葉の上に小さい花が咲くためあまり目立たない。だが、その小さい花がとてもかわいい。私の好きな桜の1つである。
園内のミヤマのうち写真に撮れそうなほど花が残っていたのは1本だけで、それも半分は散っていた。去年は6月17日でほぼ満開だったから、今年は少し早めのようだ。
風がなくても花びらがはらはらと落ちてきた。直径1cmもない、小さくてかわいい花びらだ。
園内ではまた、関山(カンザン)という種類もシーズン最後を飾っている。近くでつつじが満開だったので、桜とつつじの入る写真を撮った。
桜祭りと、秋のカキ祭りの時には人であふれる公園も、今は私たち以外は誰もおらず静かだ。芝生がきれいに刈り込みされていて気持ちいい。管理人の方の仕事の丁寧さがよく分かる。
そして根室市歯舞地区へ。根室は桜の開花が遅いことで知られているが、市街地よりも寒いという歯舞のほうが更に1週間以上遅い。私は、おそらく歯舞が、日本の平地で最も遅く桜前線が到達する場所だと思っている。(先ほどミヤマザクラと関山を見た厚岸町も平地だが、ミヤマ・関山などの遅咲きは桜前線には含まれない。)
学校、寺、民家など、集落内のあちこちにチシマザクラが植えられている。根室市内の満開からすでに3週間経っており終わりかけの木が多い。(新聞記事が出るのは去年も今年もちょっと遅めだったようだ。) だが、まだ咲き残っている木も見られる。おそらく風が当たりやすい場所か否かで見ごろが変わるのだと思う。
去年訪ねた民家の桜を、許可を得て再訪する。数十本のチシマザクラがある。植えた苗に個性があったようで、早咲き、遅咲き、花が小さめ、大きめなど表情は様々だ。もとは自然の桜だから、苗も個性にあふれていたのだろう。中でもふっくらと咲いている桜は私のお気に入りになった。
歯舞集落と、隣の珸瑶瑁(ごようまい)集落には民家に桜が多い。地元の方に伺ったところ、土地が十分あることと、桜が根室市のシンボルのようになっていることが理由ではないかと言われた。一方、現在の日本の東端 納沙布岬集落には桜があまり見られない。これは、歯舞・珸瑶瑁に比べて更に気候が厳しいからではないか、とのことだ。日本最東端の桜(笑)を探して集落をうろうろしたのだが、地元の方に教えていただいておそらく東端だろうと思って訪ねた桜が、2本とも枯れてしまっていた。気候の厳しさを少し垣間見たような気がした。
下は脂の乗ったホッキが 出た夕食。 (↑65KB) |