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1. ヒマラヤザクラと相模湾 2001.12.16--静岡県熱海市(72K) |
2. ヒマラヤザクラのアップ。在来の桜のピンクとは一味違う色だ。 おしべが長いのも特徴だ。 2001.12.16--静岡県熱海市(51K) |
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3. メジロが蜜を吸いにやってきた。 2001.12.16--静岡県熱海市(39K) |
1ヶ月ほど前からかかっていた風邪はやっと一段落し、遠出ができるくらいに体力が戻った。今日は今の時期にしか咲かない貴重な桜を見にいく。ネパールからやってきたヒマラヤザクラだ。
今年は世界中で悲しい事件が多かった。私の親しい友人も巻き込まれてしまった米国の無差別テロの衝撃が最も大きかったが、ネパール王室内の銃乱射事件も残念だった。亡くなった王族の中にビレンドラ国王がいる。彼こそがこのヒマラヤザクラを贈ってくれた人なのだ。
ビレンドラ国王が皇太子時代に、献上された熱海の桜と梅のお礼として贈ってくれたのがこのヒマラヤザクラの種だった。昭和43年のことだ。
ヒマラヤザクラは桜熱海高校の下にあるコンクリートの斜面のすぐそばに立っている。ちょっと窮屈な場所に3本の桜がある。幹が接近しているものもあるから、それらは同じ根から生えているかも知れない。
最も大きい木は高さ15mほどにまで成長し、見事な枝振りを見せている。花の色は、日本の在来種と比べると少し濃い目のピンク色だ。花は一重五弁。おしべとめしべが長く、花を横から観察すると少し飛び出して見える。
去年はいなかったが、今年はメジロの大集団やヒヨドリの群れをよく見かける。
メジロは2,30羽で一斉にやってきて、やかましくさえずりながら花の蜜を吸い回る。そのうち4,5羽のヒヨドリが現れる。ヒヨドリはメジロの3倍ほどのサイズがあるから、メジロは恐がってどこかへ去って行く。だいたい30分ごとにこんなことが繰り返される。
この桜を毎週観察していた桜仲間のMさんによれば、例年よりも枝によって開花時期がばらついており、花の量が少なく見えるらしい。確かに、私も去年の今ごろより花の数が少ないように思う。
ヒマラヤザクラに何か起きているのだろうか。
もしかしたら、贈り主であるビレンドラ元国王の死を知って桜が悲しんでいるのかも知れない。
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