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1. 2本のミヤマザクラの木。もしかすると地下で根が繋がっているかも知れない。 2000.6.11--山梨県大泉村 美し森(80K) |
2. この花序だけ花が咲きかけだった。 上に向かって咲くこと、おしべ・めしべが長いこと、花がかなり小さいことなど、花の印象は他の桜とかなり違うが、近寄ってじっくり見ると確かに桜の仲間だと実感する。 2000.6.11--山梨県大泉村 美し森(48K) |
今週に入って、この時期に桜の残っていそうな場所を10ヶ所ほどピックアップし、祈るような気持ちで受話器を握りしめながら花が咲いていないか問い合わせてみた。しかし、どこも返事はNOばかりだ。「今週こそはもう見に行く桜がない。いよいよ毎週桜旅もこれで終わりだ。」そう覚悟せざるを得なかった。
しかし、ネットで知り合ったMさんという方が、「木曜日に美し森でミヤマザクラが咲いているのを見た」とのメールをくださった。
渡りに船である。早速出かけることにした。
東京を出るときは雨が降り続いていたが、昼過ぎに清里駅に降り立ったときには曇空ながら雨はほとんど落ちていなかった。天気予報ではこの地域は夕方から雨となっているので、雨が来る前に桜を見たい。
清里駅から乗ったバスを美し森で降り、はやる気持ちを抑えながらMさんに教えていただいた場所へ急ぐ。あった。確かにあった。ミヤマザクラだ。
ただ、残念ながら半分以上花が落ちてしまっていた。木曜日は8分咲きだったそうなのに、である。おそらく、ここ2日雨が続いたせいで、花が散ってしまったのだろう。
ミヤマザクラは中国、サハリン、千島列島、朝鮮半島の北部や日本海側に分布する。日本では、九州以北の山地で見られる。
花の印象は他の桜とかなり違う。
花は小さく、花びらの直径は1cm以下。形は卵形から円形で、まん丸い花びらを持つ花もある。
もう一つ特徴的なのは、花の大きさに比べておしべとめしべが長めなので、花からかなり飛び出して見えることだ。
また、花が上に向かって咲くため、高い枝の花の様子は下からだと分かりにくいこともある。
このように他の桜とかなり違って見えるため、桜とは気付かない人も多いらしい。私も図鑑でしっかりと予習をして来なかったら見誤っていたかも知れない。
美し森の山頂までの間に、教えていただいた木の他に3本のミヤマザクラを見つけた。でも、どの木も落下さかんだった。花の命の短さを実感する。
ミヤマザクラについて教えてくださったMさんには改めて感謝したい。
ところで、先週まで4週連続で北海道に飛んでいたが、今日は本州で桜を見ることができた。航空券をクレジットカードのボーナス払いで買い続けるのもいいかげん限界があるので、遅咲きのミヤマザクラに感謝したいところだ。
さて、来週は再び北海道か、はたまた本州で桜が見られるのか。
今日の宿:東京の自宅