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1. 坂町の寺桜。目を奪うような大桜だ。 2000.3.11--静岡県熱海市(60K) |
2. 寺桜を下から見上げたところ。 2000.3.11--静岡県熱海市(85K) |
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3. 網代駅から小山臨界公園に向かう途中の桜のトンネル。 2000.3.11--静岡県熱海市(73K) |
4. 満開に近いオオシマザクラ。 2000.3.11--静岡県熱海市(84K) |
今日の朝は、箱根にある会社の研修所で迎えた。前日から宿泊を伴う研修を行なっていたのだ。朝食をとった後に解散となったので、私だけ花見をするために一人熱海に向かった。
私は桜の写真を撮るために、いつも使っているリュック型のカメラバッグと三脚を持って研修に参加した。部長から「山登りに行くみたいだなぁ」と突っ込みが入ったが、私はあまり気にしていない。
研修所のある姥子から、ロープウエイ、遊覧船、バスを乗り継いで熱海着。1時間ほどバスに揺られたが、熱海市街地に入るまでのほとんどの間、乗客は私一人だけだった。なんだかバスの運転手さんに悪いような気がした。
坂町の寺桜は熱海市役所の近くにある。市内は坂が多く、道路にもカーブが多いが、とあるヘアピンカーブのすぐ内側に桜は立っていた。
桜の種類はオオカンザクラだ。片方の遺伝的な親はカンヒザクラ。もう片方はおそらくオオシマザクラだろうと言われている。
樹齢は約130年。昔この場所に医王寺という寺があった。この桜は、その境内に植えられていたうちの1本と言われている。坂町というのは、昔のこの辺りの町名だという。
例年、2月中旬から、ソメイヨシノが咲く頃まで長く咲きつづけるそうだ。
街中には珍しい大桜だ。よくこの環境でここまで大きく育ったものだと思う。桜は、枝張りと同じ広さまで根を伸ばすという。この桜の枝は道路までかかっているから、自動車が桜の根を踏んでしまっているかも知れない。
桜の好きなドライバーがこの道を走っていて寺桜に出会ったら、きっと目を奪われてしまうだろう。事故を起こしたりしないだろうか。なんだか余計な心配までしてしまいそうだ。
南側の日当たりのよいほうの枝はほとんど満開。それ以外の枝は、5,6分咲きといった感じだろうか。花の色はやや白に近いピンク色だ。時折徒歩で訪れる観光客も、この大桜を珍しそうに見上げていた。
次に訪ねたのは網代。小山臨海公園の周辺に早咲の桜が植えられていると聞いたのだ。
ほとんどの桜の種類が明示されていなかったのではっきりは分からないが、オオシマザクラの他、熱海桜(カンザクラ)、オオカンザクラなどがあるようだ。
オオシマザクラは早咲と遅咲があるそうだが、ここのオオシマザクラは早咲なのだろう。ほぼ満開に近かった。大きくてきりっとした姿の花を、枝いっぱいに付けている。
1月下旬からはカンヒザクラ系の桜ばかり見てきたが、やっとそれ以外の桜に出会えたことになる。
ここでも「花吸い」メジロを見かけた。2,30羽ほどの集団で1本の木にやってきて、花に長いくちばしを突っ込んで蜜を吸っては、にぎやかな鳴き声を残して別の木に移っていく。
吹き付ける風はまだ冷たいが、早咲のオオシマザクラと出会えたことで、桜の暦が確実に春に近付いていることを実感した。
今日の昼寝:帰りの電車の中で30分。
今日の宿:東京の自宅。