2005年5月6日(金) 晴のち曇、深夜に雨
青森県青森市 大星神社、三内霊園、野木和公園
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大星神社は、昨日地元のカメラマンOさんが教えてくれた場所だ。
住所は青森市横内と聞いていたが、横内郵便局の方に聞いても知らないと言う。「妙見という場所の、川の手前に大きな鳥居がある」とのことだった。郵便局員さんが知らないような場所に、果たしていい桜があるのかとちょっと心配になったが、とりあえずそこに行ってみた。
桜はあった。しかも枝垂桜のうち1本は10m近くある巨樹。姿形も花色もとてもよい。太い枝が2股に分かれていて、分かれ目にはうろ(ほら穴)があるのが特徴だ。花はほとんど散っておらず、まさに見頃といえよう。この他にも枝垂が2本、染井吉野が10本ほどあった。桜たちは、静かな神社の境内を光輝くほど明るく彩っている。
ライトアップの灯りが、昼間から点いているのはご愛嬌。おそらく夕方に点けに来る手間を省いているのだろう。
私たちの後から来た花見客が問わず語りで教えてくれたのだが、青森山田高校のとある女性教諭がこの桜を大切に思っており、樹木医さんに頼んで世話をしてもらったことによってこの桜が復活したのだそうだ。樹齢は100年以上とのこと。しかし、桜を大切にしてきた教諭がこの冬に亡くなったのだという。
保護者を失った桜の今後が少し心配ではある。
この神社は別名妙見神社という(住所の妙見は、神社の名前からもらったものなのだろう)。妙見とは北斗七星のことを指す。蝦夷平定のために北斗七星を信仰していたのだそうだ。ここと同様に北斗七星を祭る神社が青森県内にあと6つ、つまり計7つあるとのことだ。
教えてもらった神社の住所は違っていたが、桜がとても素晴らしかったので地元カメラマンOさんへの感謝の気持ちが減ることはない。
昼食を終えた後に訪れたのは三内霊園。私の会社の後輩が教えてくれた場所だ。
樹齢数十年と思われる染井吉野が雰囲気のいい桜のトンネルを形作っている。芝生の広場ではお弁当を広げて花見をしている家族連れも2組いた。桜はほとんど散っておらず、見頃と言えよう。
ただ、桜のトンネルが車の抜け道になっているらしく、交通量が多いのがちょっと残念だ。
弘前に戻るというKさんを新青森駅まで送り届ける。この2日間、Kさんのアグレッシブな撮影姿勢が参考になった。
新青森は将来新幹線の駅になるはずだ。駅前広場の用地はかなり広く確保しているが、車が数十台止まっているだけで他にはなにもない。また、取り付け道路は立派だけれど、県道との交差点には信号がないため、県道に戻るのに3,4分は待たされた。
次に訪ねたのは野木和公園。静かな野木和湖周辺に桜が植えられていて雰囲気はかなりいい。でも、桜に今ひとつ元気がない。古い桜も多いようなのに残念だ。これで弘前並みの立派な桜だったら文句はないのだが。空が曇ってきて冷たい風が強くなってきた。
野木和公園の奥の沼に、よいヤマザクラがあるともOさんは言っていた。苦労して訪ねたが、そのヤマザクラはあまりぱっとしなかった。
今日は最後に大星神社に戻る。ライトアップされた姿を見たかったからだ。
午後6時半頃到着。暮れ行く空をバックに、何度かシャッターを押す。暗くなるとシャッタースピードが15秒から30秒程度とかなり長くなる。でも、風が強いため枝垂桜の枝がどうしてもぶれてしまう。
私が見ていた1時間半の間にこの桜を訪れたのは妙齢の女性1人だけ。冷たい強風に耐えながら、桜の見事さを語り合う。別れ際に彼女は缶コーヒーをくれた。まだ温かくて、疲れて冷えた身体に沁みた。こういう出会いもうれしいものだ。
今日は結局、青森市内の桜ばかりを追いかけたことになる。
今日見た大星神社といい、3日前に地図で偶然知った秋田県湯沢市の雲岩寺といい、ガイドブックなどに載っていない場所にもとてもいい桜があることを痛感した。
これからも桜の探しがいがあるというものだ。
ゴールデンウイークの休みはあと2日残っているが、北東北は今夜から明日にかけて雨との予報が出ているため実家に帰ることにする。
青森ICから東北道に乗り一路実家の茨城を目指したが、途中岩手県で山火事のため通行止めとの情報が入る。しばらくするとその通行止めは解除になったものの、今度は松尾八幡平IC手前で車両火災。仕方なく一区間だけ一般道に下りる。カーナビの到着予想時間計算によれば、30分は損した感じだ。
本当は日中の仙台付近の渋滞をクリアするため今夜中に仙台を越えておきたかったのだが、途中でどうしようもなく眠くなったため北上金ヶ崎パーキングエリアで打ち止め。
明日は渋滞に引っかからずに帰れるだろうか。
下はボリュームとうまみのある大俵ハンバーグ (↑47KB) |