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2022年 桜返り咲き(狂い咲き)リスト powered by 気まぐれ桜旅
Ver.2022/10/25
夏や秋に桜が返り咲きするしくみ
夏や秋に、自然現象などで早めに葉が落ちることにより葉からの休眠ホルモンが供給されなくなり、桜自身が「冬がきた」と感じ、更にその後少し暖かい日があると、「春がきた」と勘違いすることにより、開花すると考えられます。(他にも複数の説があります。)
葉が落ちる理由には、次のようなものがあります。
- 台風による落葉
台風などの強い風によって、晩秋よりも早い時期に葉が落ちると、返り咲きの原因となることがあります。
- 移植による落葉
移植の際には、作業のジャマにならないよう、かなり大胆に小枝を落とすことがあります。移植を夏から秋にかけて実施すると、大量の落葉を早期に発生させることになります。
- 津波による落葉
一言で言うと、津波によって土壌に染み込んだ塩分による塩害です。
東日本大震災があった2011年と、それ以降数年にわたって、津波の被害を受けた地域で良く見られました。
水に塩分が含まれることにより、水が塩の分だけ重くなる、浸透圧が上がるなどの影響で桜が十分な水を吸い上げにくくなり、葉先に行かなくなります。このために、例年よりも早い時期に葉が落ちることがあります。(極端な例ですが、2011年6月にすべての葉が散ってしまったという桜を見ました。その木は再び葉を出したとのことですが、その葉も同年9月上旬には落ち始めていました。)
土を入れ替えたことにより、土の成分によるためか、同様の現象が起きることもあります。
- この他の理由
毛虫などの大量発生によって落葉したり、
人が農薬などを使いすぎて落葉したりして、
夏から秋に開花した例を見たことがあります。
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2022年は夏から秋にかけて、強い台風の接近や上陸が多く見られています。
こうした気象現象が原因と思われる桜の返り咲き(狂い咲き)が、全国各地で例年より多く発生しています。
そこで、このページでは返り咲き情報をまとめてみます。おそらくこれ以上にたくさんの返り咲きがあることと思います。
続報が入り次第追加していきます。
いくつかご注意があります。
- リストは新しいものが上です。
- リンク先のページはすでになくなっている可能性もありますのでご了承ください。
- 返り咲きはもともと寂しくて目立ちにくいものです。下記のリストを元にして見に行ってがっかりされても責任はとれませんので(苦笑)、ご了承ください。
- もともと秋に咲く、十月桜、冬桜、四季桜などの情報はほぼ含みません。
- 「」の外は、私のコメントです。
他の年:
2004年の桜狂い咲きリスト
2011年の桜狂い咲きリスト(津波の影響大)
2016年の桜狂い咲きリスト(台風の影響大)
2019年の桜狂い咲きリスト(台風の影響大)
10月24日 【異変】季節外れ“サクラ咲く” 激しい寒暖差「春と勘違い」…10月末に都内「夏日」(ANN, Yahoo!)
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「この陽気で、上野公園では“ある異変”が起きていました。
咲いていたのは、春の桜の代名詞・ソメイヨシノ。これには、上野公園を訪れた人たちもびっくりです。…」
10月20日 秋なのに畑に「春の便り」 岡山・井原、ソメイヨシノ1本開花(中国新聞)
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「秋が深まる中、本来は春に咲く桜(ソメイヨシノ)が、岡山県井原市西江原町戸倉の畑で開花した。「珍しい」「うっかり?」などと地域で話題になっている。...」
10月19日 異常気象に警鐘?! 小樽市内で桜咲く!(小樽ジャーナル)
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「今年2度目の花を咲かせた桜は、小林塾長宅の庭先に植えてある河津桜で、10月14日(金)に蕾らしきものを見つけ、17日(月)朝に3輪咲いているのを見つけたという。」
10月19日 宮崎で季節外れの桜開花(朝日)
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記事には「宮崎市高千穂通2丁目」の桜開花写真がついています。
10月18日 「桜のまち」で一足早く桜が開花 見つけた男性「うれしいね」 沖縄・名護(琉球新報)
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「市大東のさくら公園近くの桜の木がピンク色の花をつけた」
10月18日 【北海道の天気 10/18(火)】季節を間違えて咲いちゃった!?寒空の下でサクラが開花(北海道ニュースUHB)
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「寒空が広がる札幌市内ですが、一般のご家庭に植えられたサクラが開花しました。本来だと、春に咲くはずの花です。木を所有する方によると、種類は、サトウニシキで…」
10月20日に日本テレビスッキリでも取り上げられました。
10月21日 【異変】上野でソメイヨシノが開花 寒暖差12度以上に 体調管理に注意(livedoor NEWS,テレ朝)
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「12度を超えた寒暖差。こんな異変も起きています。ソメイヨシノが一部開花。季節外れの花見客でにぎわいました。公園事務所によると、この時期の開花は記憶にないそうです。」
10月15日 狂い咲き?@上野公園(blog 季節の「うえの」)
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種類は染井吉野。「一番咲いているのが「合格大仏」で有名な上野大仏への階段の手前です」とのことです。
10月20日に、上野公園の標準木が日本テレビスッキリでも取り上げられました。
10月15日 秋なのに…なぜ? 三木の2公園で季節外れの桜開花(神戸新聞)
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兵庫県三木市福井の三木山総合公園
- 三木総合防災公園(同市志染町三津田)
- 「桜は夏に翌年の芽をつけ、秋冬の間は葉から出る植物ホルモンによって開花を抑制しているという。何らかの理由で葉が落ち、植物ホルモンが分泌されずに成長が進み、花が咲いた可能性がある。」
10月14日 飫肥城下町でソメイヨシノ 季節外れの開花 台風が影響か(NHK)
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「近くの武家屋敷で働く市の職員によりますと、台風14号が過ぎたあとの先月下旬から花が開き始めたということで、現在は1分咲きほどになっています。」
10月20日に日本テレビスッキリでも取り上げられました。
10月14日 えっ春?ソメイヨシノが季節外れの開花…「不時現象」(読売新聞)
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『「桜の名所」として親しまれている愛媛県四国中央市土居町のすすきヶ原入野公園』
- 『植物が通常と異なる時期に花をつけるのは「不時現象」と呼ばれ、今月に入ってから確認されるようになった。
県総合科学博物館によると、7〜8月に形成された花芽は通常、葉の作る開花抑制ホルモンで生育が抑えられて春の開花を待つ。
台風などで葉が損傷されると、ホルモンが機能せず、春先と似た気候のこの時期に開花することがあるという。』
10月11日 えっ? 10月の沖縄で「桜」? 陽気に誘われ、黄金のシャワーのようなタイワンモクゲンジも満開 今帰仁城跡(琉球新報、Yahoo!ニュース)
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「今帰仁城跡でカンヒザクラが狂い咲きし、観光客らを驚かせている。城跡内の大庭近くに数輪の開花が見られる。」
10月10日 気温急変 桜もビックリ? 浜松・八幡川(中日新聞)
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「川沿いに約二百本ほど植えられた桜並木のうちの一本で、川の中央近くまで伸びた枝に三輪ほど咲かせている。」
「桜は、寒さに耐えるため葉でつくられるアブシジン酸という休眠ホルモンが作用して、通常は春まで開花しない。台風や乾燥でホルモンを分泌する葉が落ちたり、気温の急激な変化で春が来たと勘違いしたりした場合に「狂い咲き」が起こるとされる。
今回は、台風15号での落葉や例年より夏の気温が低かったことが要因とみられ…」
9月21日 (記事削除)秋なのに…早くも「桜」が開花(RBC)
8月31日 暑さに耐えかねて? 河津桜が季節外れの開花 沖永良部島・和泊町(南海日日新聞社、Yahoo!ニュース)
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「鹿児島県和泊町の越山で、河津桜が季節外れの花を咲かせた。」
「桜は夏に花芽を形成し、冬の寒さの後、春の暖かさで咲く仕組みがあるが、似通った状況が起こったのではないか」とのこと。
- 早春に咲く桜のうち、河津桜は比較的狂い咲き(返り咲き)しやすい種類とのことです。
18年以上にわたって毎月桜を探訪している私のページ、モバイラー中ちゃんの気まぐれ桜旅もどうぞ。
毎月日本のどこかで、桜の花が咲いているんですよ。