2006年4月29日(土) 晴れ時々曇 福島県郡山市 紅枝垂地蔵桜、竜ヶ岳公園、田村市 小沢の桜、長野県阿智村 駒つなぎの桜 |
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5. 私の好きな群青色の空が映る。 2006.4.29-長野県阿智村 駒つなぎの桜(59K) |
「あぶくま桜回廊」5日目。
せっかく紅枝垂地蔵桜の駐車場で寝泊りして、目覚ましどおり4:30に起きたのに、目覚ましを止めた後で2度寝してしまった。目が覚めたら日の出直前。すっかり寝坊である。
あわててカメラを用意したが、「紅枝垂」の紅の色がしっかりと出ず残念。
全く、なにやってんだか>自分。
竜ヶ岳公園には、なぜかエドヒガンの老木が10本以上もある。エドヒガンがこれだけたくさん植えられている公園は、全国でも珍しいと思う。
エドヒガンは長寿だから、これから何十年、何百年後にはさらにすごいことになっているだろう。また訪ねてみるのが楽しみだ。
地蔵桜の駐車場ではケータイのFOMAはおろかMOVAも一切通じず、昨晩は桜情報を収集することができなかった。竜ヶ岳に来てやっとFOMAが通じ、i-modeでいろいろと調べてみると...
私が行きたかった長野県の駒つなぎの桜が、急に満開になったというではないか。
駒つなぎは姿かたちがよく、桜の下の水田に映る姿が印象的だ。また、義経が馬をつないだという伝説があり、それに従えば樹齢千数百年という古木だ。
実家の茨城からはかなり離れているから、今みたいに無職で時間のあるときでないと、行きにくいであろう。
これからしばらく阿武隈で桜探しをするつもりだったが、どうするか...。
やはり、せっかくだから行こう。長野まで戻ろう。
こういう行動を、私は「桜の大返し」と呼んでいる(笑)。
大返しとは、明智光秀による織田信長暗殺を聞いた豊臣秀吉が、備中での戦を早期決着させ、京まで急いで戻った故事をいう。
桜前線は決して順調に素直に北上するものではない。
標高や気候、桜の種類によっては以前行った場所の桜が突然見頃になり得る。だから、距離的に大幅に戻らなくてはならないこともあるのだ。
カーナビの計測によると、距離は約550Km、所要時間は約7時間。途中寄り道や昼食休憩をしても、ライトアップにはなんとか間に合いそうだ。
ただ、長野への大返し前に、小沢の桜には寄っておきたい。
こちらは映画にも使われた名景。桜の下のほこらと、山の風景が魅力的だ。例年4月下旬には見頃となるが、3日前には全く咲いていなかったそうだ。さてどうだろう。
他のカメラマンの話によれば、問い合わせを受けた市役所の担当者は、電話での問い合わせに「咲いてない」という答えをすると「いつ咲くんですかっ!」と言って怒られたりもしたそうだ(笑)。市役所の人を怒ったって、分からないものは分からないし、咲かないものは咲かないのだ。冷静にいきたいものだ。
到着して驚いた。桜はすでに5,6分咲き。やはり桜は咲き頃をはちきれんばかりに待っていたのだろうか。ちょっとかすんではいるが今日は山も見える。
大型連休初日とあってカメラマンの人出がすごい。私も三脚をそっと割り込ませてもらって写真を撮る。
さあ、長野に向かって出発だ。
寝坊したおかげか(笑)、全く眠気を感じることなく長野県の伊那谷に到着。所要時間はほぼカーナビどおり。
途中、マナーの悪い車に何台も遭遇する。ぎりぎりの車間で追い越しをかけられたり、かなり短い車間距離で私の車に詰め寄ってこられたり、合流してくる車があるにもかかわらず本線の合流地点で追越をかけられて私の車の行き場がなくなりそうになったり...。
今年これまでの高速道ではこんなことはほとんど経験していないから、やはり大型連休で高速の客層が入れ替わったということだろうか。
無事故で到着できて本当に良かった。
さて、駒つなぎの桜。
夕方17:30の到着だったが、桜の周囲にはすでに隙間なく三脚の列ができていていい構図を選ぶことはできない。
いろいろと見て回った結果、私の好きな群青色の空が撮れそうな場所が空いているのを発見。そこに安住の地を見つける。
この桜、九州で知らない人はいないといわれる一心行の大桜同様、おととしの台風の被害を受けた。こちらは枝全体の4分の1をも失ってしまったのだ。桜の左上の部分がぽっかりと空いていて、太枝が異次元に消え去ったように途中で見えなくなっており、悲しみを誘う。また、以前見た写真に比べると、花付きが落ちているように思える。
それでも、桜はけなげに花を咲かせている。そのけなげさを、少しでもフィルムに焼き付けようとがんばってみる。
明日こそ早朝から頑張ろう。
下はスーパーで買った夕食 (↑45KB) |